日本の小説を外国語に翻訳している外国人です。
今、手がけている小説にこんな文章があります。 (Aは主人公、Bは別の登場人物)
Bさんは布を包もうとして、Aをちらっと見ました。
「これはわたしの自慢のべールなのよ。あなた、ちょっと見たくない?」
「ええ、とても」
Aはこたえました。
Bさんは「手があれてひっかかっちゃうから・・・」とつぶやきながら、手のひらを合わせて何回もこすると、レースのはじを持ってひろげました。
「まあ、きれい!」
Aは思わずさけびました。
細い細い糸で、一面に花や、鳥の模様が編みこまれています。Aは天使の羽があるとしたら、こんなものかしらと思いました。
「手があれてひっかかっちゃう」の意味はちょっと自信ないのですが、「今、私の手が荒くて、皮膚がカサカサ(皮膚が剥がれて小さな皮が固く立っている状態?)なので、こんな手で繊細なベールに触るとベールのレースに傷つけてしまうかもしれない。まず手をこすって、手の平の立っている小さな皮を寝かせよう」という意味じゃないかと想像していますが、合っているでしょうか。