彼は罪のない若者を悪事に加担させるようそそのかしていた。
He was egging an innocent young man on to join him in his crooked deal.
結論から言いますと、日本語の間違いです。
「彼は罪のない若者を悪事に加担するようそそのかしていた。」が正しい日本語です。
Let me get straight to the point, the given sentence in Japanese is incorrect.
It should have been written as:
彼は罪のない若者を悪事に加担するようそそのかしていた.
間違いである理由を説明します。
OPが引用した英訳の後半にhimとhisがありますが、これが誰を指すか不明確なので以下のようにします。
- A was egging B on to join B in A's crooked deal.
- A was egging B on to join A in B's crooked deal.
引用文に、「罪のない若者 an innocent young man」と「悪事 crooked deal」がありますが、論理的に 2 ではないことが分かります。
従って、登場人物がAとBだけなら、1 が正解となります。
その場合は、日本語は私が上で示したように、「加担させるようそそのかしていた」は「加担するようそそのかしていた」とするべきです。
論理的に考えれば間違いと分かりますが、このように少し込み入った内容の文では、日本人でもこの文を読んで間違いと気づかず、かつ私が示した「正しい日本語」のように解釈することは普通におきます。丁寧に日本語を解釈しているOPだからこそ変だと感じたのだと思います。
なお、最初に示された「間違いの日本語」とされた文を正しいと解釈する方法はあります。
それは、登場人物を2人ではなく3人にする案です。英語で示すと次のようになります。
- A was egging B on to join C in A's crooked deal.
- A was egging C on to join B in A's crooked deal.
この英文に対応する日本語は少し修正して次のようになります。
「3.彼は罪のない若者をそそのかして若者の友達を(彼の)悪事に加担させるようしていた。」
「4.彼は誰かをそそのかして、罪のない若者を(彼の)悪事に加担させるようしていた。」
EDIT
登場人物を2人ではなく3人にする案を書いて気づきましたが、登場人物が2人のままでも、日本語を次のように変更すれば意味を成します。
(正)5.「彼は罪のない若者をそそのかして(彼の)悪事に加担させるようしていた。」
(誤)6.「彼は罪のない若者を(彼の)悪事に加担させるようそそのかしていた。」
5と6とは似ていますが、5は正しく、6は間違いです。
確かに6を読んで5だと思い、間違いないと日本人でも判断しそうです。
EDTI 2
正しい日本語を知っていただくために説明します。
この説明で前の私の説明と矛盾{むじゅん}があれば、この説明の方が正しいとご理解ください。
1が与えられた日本語の文章です。1から少しずつ文言{もんごん}を変更して6まで来ました。
1と6とでは、文言は違っても文法的には同じです。
6の文章は一見{いっけん}日本語として問題ないようですが、実は間違っています。言い換えますと、1も同じように間違っています。
6を正しい日本語に修正すると、7、8あるは9になります。
7と8は少し違いますが、日本語としては両方とも正しいです。
9は第三者である「彼女のご主人」が登場{とうじょう}しますが、文法的には1の文法[構造]{こうぞう}がそのまま使われております。
10-12は7-9とそれぞれ同じ文法構造を持っていますが、元の1と同じ文言を使っております。
結論として、1は間違いですが、10、11、12のようにすれば正しい文章になります。
彼は罪のない若者を悪事に加担させるようそそのかしていた。
彼は罪のない若者を悪事に加担させるようそそのかしていた。
彼は若者を「会に」参加させるようそそのかしていた。
彼は若者を会に参加させるよう「説得していた」。
彼は「彼女を」会に参加させるよう説得していた。
彼は彼女を「同窓会に」参加させるよう説得していた。
彼は彼女を同窓会に参加「するよう」説得していた。
彼は彼女「に」同窓会に参加「するよう」説得していた。
彼は彼女を同窓会に参加させるよう「彼女のご主人を」説得していた。
彼は罪のない若者を悪事に加担「するよう」そそのかしていた。
彼は罪のない若者「に」悪事に加担「するよう」そそのかしていた。
彼は罪のない若者を悪事に加担させるよう「Cさんを」そそのかしていた。