フクスケが部屋をでしなにふりかえると、部長はかるく額に手を当てて眠りはじめた様子であった。
日本三文オペラ 316頁(開高健著)
この小説に「でしなに」という表現が二、三度も出ますが、辞書を引いても出ててきません。
「出た途端」、あるいは「出て行く最中」などと推しますが、正確にどういう意味ですか。
フクスケが部屋をでしなにふりかえると、部長はかるく額に手を当てて眠りはじめた様子であった。
日本三文オペラ 316頁(開高健著)
この小説に「でしなに」という表現が二、三度も出ますが、辞書を引いても出ててきません。
「出た途端」、あるいは「出て行く最中」などと推しますが、正確にどういう意味ですか。
辞書には「出しな」という形で載っています。「出かけようとする時。出ぎわ。出がけ」という意味です。
「でしなに」を分解すると、
「で」+「しな」+「に」
となります。「で」は、動詞の「出る」。「しな」は、接尾語の「しな」。「に」は助詞です。
ご参考までにですが、似たような用法の語では「来しな」も辞書で確認できます。